日本語は本当に難しいの? ー うなぎ文
- okag62
- 2020年6月3日
- 読了時間: 2分
更新日:2020年6月29日

日本語は難しい?
日本語は難しいと一般的に言われます。
私が日本語教師のトレーニングを受けていた時は、教授から
「日本語は難しくありません。だって2歳の子どもでも話せるでしょう?日本語は難しいのではなく、英語とあまりにも違うから難しいと思われているのです。difficult ではなく different です。」と言われました。
言語の難しさは、当然母国語との違いの大きさによって規定されるものだと私も思いますので、日本語に近い韓国語話者の方達にとっては日本語は簡単な言語でしょう。
漢字を持たないアルファベット表記の言語の人は、漢字習得が大変かもしれませんが、それ以外に日本語が難しいと思う人がいるとしたら、それは、省略が多いことが理由ではないかと思われます。
例えば、
「私は京都です。」
というのは、コンテキストによっては、
I'm from Kyoto.
I'm going to Kyoto.
I'm responsible for Kyoto. I'm in Kyoto department.
I'm a student of Kyoto University.
I will be in Kyoto.
のどれでも意味としてありえます。
こういう表現が許されるのは、日本語がハイコンテキストの言語だからで、何について話しているか、お互いがわかっているという前提で話が進むからでしょう。
日本語を学習している皆さんの中には、これがどうも気持ち悪くて、毎回毎回全てのパーツを言いたいという人がいますが、
「昨日は、誰がこの部屋を片付けたんですか。」
「私がこの部屋を昨日片付けました。」
というより、
「昨日は、私です。」と言った方が自然に聞こえる場合が多いような気がします。
なので
「私はうなぎです。」
というのは、本当に私=うなぎということではなく、私が注文したのはうなぎだ、ということです。
「田中さんは、親子丼?」
「いや、私はうなぎですよ。」
といった具合です。
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